技術士合格コラムColumn

2017.12.13

  • コラム

技術士筆記試験に向けての勉強方法 論文構成の検討と情報収集

1.論文構成の検討と情報収集


最初は知識を身につけるよりも、過去問を解きながら、学習サイクル(論文構成の検討→論文の作成→添削・修正→基本の取得)を素早く回すことが重要と考えます。

実際の試験とは異なり、過去問を解く際には、専門知識が不足している場合、必要な情報を探しながら解答を作成することになります(図1参照)。

この際に、情報収集のため、見境なく関係省庁の白書やガイドライン等を読み漁ると、情報収集だけで途方もない時間がかかってしまいます。

最初は、過去問を解く中で、どのように情報収集したら良いか戸惑うこともあると思います。ここでは、どのように資料を調べ、情報を収集するかについて説明します。

 

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図1 論文作成における情報収集のプロセス

 

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2.必要な情報を探す手順


過去問を解く中で必要な情報を探す手順は、次のとおりです。

 
<過去問を解く中で必要な情報を探す手順>
①問いをおさえる
②資料を探す
③全体像と概要を把握する
④重要な課題を把握する

 

次の例題を通して、情報収集の手順について説明していきます。


平成25年度技術士第二次試験問題(建設部門)
建設環境【選択科目Ⅲ】
Ⅲ-1  我が国における総CO2排出量においては、都市における社会経済活動に起因することが大きい家庭部門やオフィスや商業等の業務部門と自動車・鉄道等の運輸部門における排出量が全体の約5割を占めている。このような状況を踏まえ、建設環境の技術士として以下の問いに答えよ。
(1)低炭素都市づくりを実現するための方策を3つ具体的に示し、各々の方策が低炭素に寄与する仕組みを述べよ。
(略)


 

①問いをおさえる

まずは、過去問を解き、記述式に慣れるために情報を収集するということを強く意識する必要があります。このために、まずは問題をおさえ、論文の構成を書きながら情報収集することが有効です。

情報収集は、限られた時間の中で、問いに答えるための重要なポイントを調べていることを強く意識する必要があります。

情報収集を行う際には、「問いに答えるために必要な情報は何か?」、「問いに答えるために足りない情報は何か?」について、常に考えながら探すことが重要です。

 

②資料を探す

問題の技術的課題について答えるためには、関係省庁のガイドラインやマニュアル等が参考になります。

これらの資料を探す必要がありますが、概ねGoogle等の検索エンジンで資料の目星をつけることができます。

例えば先程の例題であれば、Google等の検索エンジンで、「低炭素都市づくり」+「ガイドライン」等でキーワード検索すれば、いくつかの資料とともに「低炭素都市づくりガイドライン」(平成22年8月 国土交通省 都市・地域整備局)等をみつけることができます(図 2参照)。

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図2 ガイドライン等の検索結果

③全体像と概要を把握する

ガイドライン等は本編が分厚い場合がほとんどです。最初から厚い資料を精読しようとすると、いくら時間があっても足りません。ガイドライン等の中から、解答を作るために必要な情報を探すことが重要になります。

まずは、テーマへの取り組みについて基本的な考え方・方針、取り組みの全体像を理解し、その上で重要な箇所に絞って掘り下げることが重要と考えます。

全体像や概要の情報は、テーマに関するガイドライン等の概要版、パンフレット、ガイドライン本編のはじめにや目次等をみれば、大体の全体像を掴むことができます。また、ガイドライン等には取り組みの全体像をまとめて整理している箇所もあります(図3参照)。

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出典:「低炭素都市づくりガイドライン(概要版)」(平成22年8月 国土交通省 都市・地域整備局)

図3 全体像の把握

 

④重要な課題を把握する

ガイドライン等から、取り組みの優先順位をある程度読み取ることが可能と考えます。

ガイドライン等によっては、重要な課題を「重点事項」「重点施策」等として明記している場合があります。また、重点事項等の明記がない場合でも、記載のされ方から重要な取り組みを読み取ることができます。基本的に重要な取り組みほど、項目の1番目等の最初の方に記載されており、ページを割いて特記等がされていることもあります。

また、特に重要な取り組み課題については、丁寧にその背景となる問題点をおさえておくことが重要になります。

全ての取り組みが解決策と問題点とセットで明記されているわけではありませんが、重要な取り組み課題については、比較的、問題点が明記されている傾向があります。

例えば、「低炭素都市づくりガイドライン(概要版)」(平成22年8月 国土交通省 都市・地域整備局)では、「集約型都市構造への転換」が重要な取り組み課題と考えます。ガイドラインの中では、「都市構造とCO2排出量」という項目がとられており、都市構造の抱える問題点が丁寧に解説され、都市構造を変革していく必要があると記載されています(図4参照)。

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出典:「低炭素都市づくりガイドライン(概要版)」(平成22年8月 国土交通省 都市・地域整備局)

図4 重要な課題の把握

 

 

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技術士の学校の合格実績(建設部門)


令和元年度〜令和5年度 筆記試験合格実績】

(建設部門)

 

 

通常の合格率10%程度

合格率       49%

女性の合格率      72%

※実践コース受講者等

合格者     117人

女性の合格者      24人

 

 

 

 

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カリキュラム開発(建設部門)


下所 諭 (げしょ さとし)

 

技術士(建設部門、総合技術監理部門)

大手建設コンサルタント会社で13年間勤務。広島大学 客員准教授。

大手建設コンサルタント会社在籍時から含めて、10年以上、技術士の取得支援に携わっています。知見が集積する大手建設コンサルタント会社等でないと合格が難しいですが、多くの受講生を技術士の取得に導いています。

 

 

 

 

 

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合格者インタビュー


羽場内 玲さん 都市及び地方計画 コンサルタント会社 東京都在住

 

合格者インタビュー(建設部門)


 

澁谷満博さん 施工計画、施工設備及び積算 奥村組土木興業株式会社 大阪府在住

半年前には手の届くはずのない資格であったはずが、諦めなければ必ず取得できる資格になったと感じた。

    澁谷満博さん 施工計画、施工設備及び積算 奥村組土木興業株式会社   Q.なぜ「技術士の学校」を受講されたのでしょうか? 現場監督として従事していた私には技術士は…

清水里美さん 都市及び地方計画 建設コンサルタント 宮城県在住

効率的に勉強して、早く合格したかった。自分にプレッシャーをかけて力に変えた。

    清水里美さん 都市及び地方計画 建設コンサルタント   Q.なぜ「技術士の学校」を受講されたのでしょうか? 効率的に勉強して、早期に合格したかったです。 建設コン…

平田周作さん 施工計画、施工設備及び積算 大手ゼネコン 岡山県在住

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    平田周作さん 施工計画、施工設備及び積算 大手ゼネコン   Q.なぜ「技術士の学校」を受講されたのでしょうか? 何度も不合格になり、これまでの自身の勉強方法が良く…

當山真由美さん 都市及び地方計画 合同会社ユーエスディラボ 沖縄県在住

地方では情報を入手しにくかった。実務経験だけでは知り得ることができない幅広い技術を学ぶことができた。

    當山真由美さん 都市及び地方計画 合同会社ユーエスディラボ   Q.なぜ「技術士の学校」を受講されたのでしょうか? 特に地方では試験に関する情報が少なく、独学での…

 

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