技術士第二次試験　試験で確認される能力（総合技術監理部門を除く技術部門）

1.試験制度改正と技術士として求められる能力

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平成19年度に技術士の試験制度が大きく改正されました。（（参考）制度検討作業委員会における検討の経緯　参照）

筆記試験では、専門知識だけでなく、課題解決能力、応用能力等が重視されるようになりました。以前は、専門知識を知っていることが重視されましたが、現在は、専門知識を知っていることよりも、専門知識を用いて、問題をどのように適切に応えるかということが重視されるようになりました。問題に対して適切に応えられているかどうかが厳格にチェックされるようになりました。

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（参考）制度検討作業委員会における検討の経緯

技術士分科会・試験部会等での議論や日本技術士会の技術士試験等検討特別委員会での検討結果を基に課題の洗い出しを行った後、以下について検討を行った。

（略）

(2) 第二次試験については、①毎年同様な実務経験を問う問題の出題があり、暗記による回答が可能なものがある。（略）③技術士として必要な専門的知識だけではなく、応用能力、論理的考察力、課題解決能力について重視する必要がある。

（略）

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出典：「技術士第二次試験の試験方法の改正について」（公益社団法人 日本技術士会HP）

 

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2.確認される能力の概念と内容

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今の技術士試験制度では、第二次試験において以下の能力が確認されます。

Ⅰ 必須科目･･･専門知識

Ⅱ 選択科目･･･専門知識、応用能力

Ⅲ 選択科目･･･課題解決能力

特に難関となる記述式では、課題解決能力と応用能力が確認されます。

記述式では、これらの能力が確認されることを十分考慮して、解答を作成する必要があります。「技術士第二次試験受験申込み案内 」に、課題解決能力、応用能力、専門知識の概念と内容が示されています。概念と内容には、技術士としてふさわしい考え方、思考プロセスはが示されています。これらの考え方等を身につけるため、概念と内容をこれを何度も見返しながら、事前の勉強や自分の解答の確認を行うことが重要と考えます。

以下に、課題解決能力、応用能力の概念と内容からポイントを示します。これらの考え方、思考プロセスを身につける必要があります。

【課題解決能力のポイント】

○課題等の抽出
○多様な視点
○実現可能な解決策
等

【応用応力のポイント】

○与えられた条件に合わせ
○業務遂行手順
○留意すべき点・工夫を要する点の認識
等

なお、「技術士の学校」では、技術士試験で求められる能力（課題解決能力、応用能力）を可能な限り言語化しながら、具体的な事例を通じて学ぶことで、これらの能力の理解を深めます。（「技術士の学校」のカリキュラムについてはこちらを参照））

 

以下に、それぞれの必須科目と選択科目に求められる概念と内容について詳細を示します。

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Ⅰ 必須科目･･･「技術部門」全般にわたる専門知識

択一式 20 問出題・15 問選択解答［ 30 点 ］

【専門知識】

「技術部門」において不可欠な技術，業務遂行に際して必要な社会制度等に関する専門的な知識

「技術部門」における不可欠な技術，社会的に重要なキーワード，業務における関連法規・制度等に対する専門的知識を問う。

 

Ⅱ 選択科目･･･「選択科目」に関する専門知識及び応用能力

記述式 600 字×4 枚以内［ 40 点 ］【出題数は解答数の2 倍程度】

【専門知識】

概念：「選択科目」で対象とする技術分野全般にわたる専門的な知識

内容：「選択科目」における重要キーワードや新技術等に対する専門的知識を問う。

【応用能力】

概念：これまでに習得した専門的知識や経験等に基づいて，与えられた条件に合わせて正しく問題点を認識し，必要な分析を行ない，適切な業務プロセスや留意すべき内容を説明できる能力

内容：「選択科目」に関係する業務に関し，与えられた条件に合わせて，専門的知識や実務経験に基づいて業務遂行手順が説明でき，業務上で留意すべき点や工夫を要する点等についての認識があるかを問う内容とする。

 

Ⅲ 選択科目･･･「選択科目」に関する課題解決能力

記述式 600 字×3 枚以内［ 40 点 ］【出題数は2 問程度】

【課題解決能力】

概念：社会的なニーズや技術の進歩に伴い，最近注目されている変化や新たに直面する可能性のある課題に対する認識を持っており，多様な視点から検討を行い，論理的かつ合理的に解決策を策定できる能力

内容：「選択科目」に係わる社会的な変化・技術に関係する最新の状況や「選択科目」に共通する普遍的な問題を対象とし，これに対する課題等の抽出を行わせ，多様な視点からの分析によって実現可能な解決策の提示が行えるか等を問う内容とする。

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出典：「平成28年度技術士第二次試験受験申込み案内(ホームページ掲載用) 」（文部科学大臣指定試験機関公益社団法人日本技術士会技術士試験センター）

 

 

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技術士の学校の合格実績（建設部門）

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【令和元年度〜令和5年度　筆記試験合格実績】

（建設部門）

 

 

通常の合格率10%程度

合格率       49%

女性の合格率      72%

※実践コース等受講者

合格者　    117人

女性の合格者      24人

 

 

 

 

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カリキュラム開発（建設部門）

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下所　諭　（げしょ　さとし）

 

技術士（建設部門、総合技術監理部門）

大手建設コンサルタント会社で13年間勤務。広島大学 客員准教授。

大手建設コンサルタント会社在籍時から含めて、10年以上、技術士の取得支援に携わっています。知見が集積する大手建設コンサルタント会社等でないと合格が難しいですが、多くの受講生を技術士の取得に導いています。

 

 

 

 

 

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